「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
「はやい話が、王子の中で唯一異腹のヘルマンが孤立していて、他の王子たちは結託しているというわけだな」
「結託? それはわからないわ。もしかしたら、弟たちが野心的で、兄を差し置いてわれこそが国王って考えているかも」
「たしかに。それにしても、国王を暗殺したのはだれだろうな」
「わからない。それがわかれば、あなたが鉄槌を下せるんじゃない? いい大義名分だわ。正義を振りかざして堂々と玉座に就ける」
「おいおい、それは極端だな」
「そのくらいの勢いでないとやり甲斐がないわ」
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