「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~

もしかして、フェリペはわたしのことを……

 フェリペは、他人の痛みを理解しているのに違いない。

 こういうところは、わたしも見習うべきよね。

 真っ赤な顔を見つつ、これまでの自分自身の言動を思い返さずにはいられない。

 元婚約者のクズ男を守る為、セプルベタ侯爵家を守る為、どれだけ他人を攻撃し、傷つけてきたことか。

 いつからか呼ばれるようになった「世紀の悪女」という呼び名は、自分でもぴったりだと思っている。

 それほどまでにひどいことを言ったりしたりしてきた。

 その結果、婚約は破棄され、追放同様となった。

 わたしにフェリペの十分の一ほどでも他人を気遣ったり痛みを理解出来ていたら、違う結果になっていたのかしら。
< 260 / 426 >

この作品をシェア

pagetop