「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
 クストディオとヘルマンの会話を上の空でききつつ、サンドイッチを食べ続ける。

 エッグ、チーズ、ハム、ロースト肉、イモのサラダ、野菜、ベリー系や柑橘系のジャム。

 五種類以上あった。しかも、どれも美味しすぎる。

 これだけの種類を作るだなんて、エドムンドとフェリペに感謝するどころか彼らを崇め敬わなければならない。

 噛みしめるのは、サンドイッチとしあわせ。

 わたしって、これほど食いしん坊だったかしら?

 いままで意識したことがなかった。

 きっと美味しすぎるのと環境のせいね。

 そういうことにしておく。

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