「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
【最終章 カヨ・セプルベタ視点】

お兄様がやって来た

 王宮にやって来て、一連の騒動がひと段落した。

 ここにやって来て、はやくもひと月以上経過した。

 わたしたちは、王宮に置いてもらっている。

 暗殺された国王の弟で摂政を務めているダリオ・サルディバルと第二王子ベネディクト・サルディバルと国王の座を巡って争っている。当然、ベネディクトの後ろ盾には、宰相イグナシオ・オルティスがいる。

 クストディオ自身が宰相に共闘を申し込む前に、彼は大司祭に会ってすべてを告げた。大司祭は、クストディオを「生まれながらの王」と認めた当時の大司祭の息子に当たるらしい。父親から当時のことをきいていて、「いつかこのことで災いが起こるだろう」とじつに無責任な予言を授けられていた。

 が、大司祭は協力を申し出てくれた。宰相におされ気味な自分たち聖職者の立場を強くしたいという下心があるのはいうまでもない。

 それでも彼らが後ろ盾になってくれれば、クストディオの立場もまた強くなる。すくなくとも「はぐれ王子」と「世紀の悪女」の二人だけで戦うよりかは、ずっとずっと有利になる。

 だからこそ、いまこうして宮殿に部屋を与えられ、すごすことが出来ているのである。
< 414 / 426 >

この作品をシェア

pagetop