「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
 が、長椅子が狭すぎる。

「う……ん」

 彼女が寝返りを打つと、その可愛らしいサイズの体が長椅子から転げ落ちそうになった。

 これは、大変だ。

 迷った末に、彼女を寝台に移すことに決めた。

 おれが長椅子で眠ればいい。

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