ヴァンパイアな彼等


初等部の制服は、赤茶のブレザーに同じ色のベレー帽がでなんとも可愛らしい。

高校の方は、濃紺のブレザーに青色チェックのスカートが特徴的。

ちなみに中等部は深緑を基調とした制服になっている。

ふふ、お母さんってば気が早いなぁ…。

提案かと思いきや、目星の学校まで見つけている所あたり、母らしくて内心笑みをこぼす。

でも、確かに雰囲気はいいかも。

パンフレットに載っている写真はどれもキラキラしていて楽しそうだし。

『…ここ、受けてみようかな』

『うんうん!そうこなくっちゃ…!そしたら、すぐに受験の準備をしましょう!柚葉や冬夜の成績ならさほど問題ないかなとは思うけど…羽南学園は進学校だから、一応ね。紅夜さんにも報告しないと…!引っ越しは早めがいいし〜家も新しく建てちゃいましょうか?』

1人で計画を練っている母の様子に、私と冬夜は顔を見合わせる。

「やれやれ…」と言った表情で肩をすくめる冬夜。

しかし、表情を顔に出さない冬夜にしては、いつもより何処となく楽しんでいるように私には見えた――。


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