エリート外交官は契約妻への一途すぎる愛を諦めない~きみは俺だけのもの~【極上スパダリの執着溺愛シリーズ】
エピローグ



十三時間のフライトは順調、予定通り午前九時には成田空港に到着するだろう。

「見えてきたあ」

私は窓から見える東京の街に声を上げた。三年ぶりの日本だ。
隣の座席の博巳さんは私の手をぎゅっと握って、私越しに街を眺めている。

「帰ってきたな」
「日本での生活、楽しみだね」

私は答えて、お腹をさすった。膨らんできたお腹には六ヶ月になる赤ちゃんがいる。私と博巳さんの大切な赤ちゃんは年明けに産まれてくる予定だ。
イタリア赴任を終え、私たちの新生活は日本で始まる。


成田から久しぶりのマンションに戻った。お義母さんが定期的に管理していてくれたマンションは、私たちが住んでいた頃のまま。懐かしさと帰ってきた感覚に胸がいっぱいになった。

「フライトでお腹が張ったりしていないか?」
「大丈夫、予定通り出かけよう」

マンションから向かったのは私のかつての勤め先、マルナカ弁当本社だ。今日挨拶に行く旨は伯父夫妻に伝えてあるし、パートさんやすでに退職した清原さんらアルバイトスタッフも顔を出してくれるそうだ。なお、従兄の正さんは勘当されてから姿を現していないらしい。関西で働いているという連絡だけ伯母にあったようだ。

「安定期だからって無理をするなよ」
「博巳さんがいてくれるから安心してるんだよ」

見上げると頭を撫でられた。私が妊娠してから、博巳さんはいっそう過保護で溺愛状態だ。くすぐったくて嬉しい。赤ちゃんが産まれたら、やっぱり私は赤ちゃんに嫉妬してしまうんだろうなと思いつつ、博已さんの深い愛を信じていたいとも思う。
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