きっともう君には会えない
「天野っ!!おはーーっ!!」




少し沈みかけていた時、葉津乃の明るい声が響いた。





「葉津乃!おはよー」


「…あれ?その傷どうしたの?」




葉津乃は私の腕に向かって指をさす。




「……あぁ、えっと、その…昨日ドジってしまって。」



「もーー!!天野ってドジ多すぎ!!
その額の傷も、膝の傷も、肘の傷も、足の傷も
天野はドジ過ぎなんだよぉぉぉーーーー!!!!」



「あ゙あ゙っーーーみ、耳っ!!!」




これ、多分デジャブだ…。




私はあの体育祭の事があってから

よくあの女子集団に捕まってしまう。




私が悪いことは分かってるから

自分ではどうしたら正解なのか分からない。



だから毎日、毎日、傷が消えない。
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