貴方に介護(あい)されたい。

4和(ラブストーリーは突然に!無かった。)

 翌日、意を決して電話をする。
 「はい、特別養護老人ホーム微笑みの郷、加納が承ります。」
 「すみません、私、佐々木と申しますが掲示板の介護士の求人を見てお電話いたしました。」
 「資格は何かお持ちですか?」
 「初めて介護に携わるので何も資格は持っていません。」
 「大丈夫ですよ、働きながらでも介護福祉士取得できますから。いつ頃面接に来られることができますか?」
 「私、今失業しておりましていつでも伺えます。」
 「わかりました。では、明日の14時はいかがでしょうか?」
 「え?もう?は、はい、わかりました。持参するものとかありますか?」
 「履歴書をお持ちください。
簡単に記入していただければ大丈夫ですよ。」
 「服装はどのように伺えば宜しいでしょうか?」
 「服装は特に指定はありませんので、お好きにどうぞ。」
 「はい、では明日の14時に加納様をお尋ねすればよろしいですか?」
 「はい、事務所で面接に来ましたとおっしゃってください。ご案内しますので。」
 「はい、ありがとうございます。それでは明日、よろしくお願いします。」
 実に簡単な電話のやり取り。私はあの会社に就職するのも結構大変だったのに、そんなに人がいないの?少し面接に不安を感じながらも明日の面接の準備に取り掛かった。
 
 「すみません、本日14時のお約束で面接に伺いました佐々木と申しますが加納様はいらっしゃいますか?」
 約束通り、窓口で声をかけた。
 「加納ですね、少々お待ちください。」
 若いジムの女性が呼びにいく。
 「佐々木さんですね。お電話ではお話しいたしましたが、初めまして、加納と申します。本日はお越しくださりありがとうございました。」
 30代中頃だろうか、ハキハキされた受け答えは仕事ができる女性そのものに見え、私は尻込みした。
 「は、はい、よろしくお願いします。」思わず会釈する。
 「そんな緊張しなくても大丈夫ですよ。リラックスして臨んでください。」
 美人の笑顔は眩しい。
 あー、世の中は本当に不公平だと思いながら後ろをついて行った。
 面接控え室に通され、準備ができたらお呼びしますので、履歴書をお預かりしますねと言われ、履歴書を渡した。
 緊張する。上手く喋れる気がしない。た9割がたダメだろうと考えていると加納さんから声かがかかった。
 いざ、面接室へ。
 「失礼します。」
 入室すると加納さんと少し頭の薄くなっている小太りの男性が座っていた。
 「佐々木里帆です。本日はよろしくお願いします。」
 「はい、どうぞおかけください。」
 加納さんに声をかけられて着座する。
 「本日の面接を担当する事務局長の加納です。よろしくお願いします。」
 加納が二人?
 「あ〜、私たち夫婦なんだ。面接には関係ないから気にしないで。」
 男加納は、特段問題ないというので、夫婦で面接が始まった。
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