宮野くんは、まさかのヴァンパイア?!
「お前ら!いい加減にしろ!むしろ、媛を……」
「何、お前。まさか、姫のこと好きなのか?」
「ふざけんな!大切な妹の存在なんだよ!」
「ふーん、幼なじみってやつ。くだらない。」
「はぁ?」
「くだらないって、言ったんだよ。そんなの宛に出来るの?僕は、無理だね」
「それにしても、宮野。対決する相手、間違ってるけど」
宮野くんは、床に倒れた。
「僕たちを甘く見ない方が身のためだよ?」
そういって、宮野くんと私を残してその場を後にした。
気を失ってる宮野くんを放ってなんて無理。
私は、宮野くんを揺さぶった。
「無理に揺さぶらない方がいいよ」
私は、声をした方を見る。
そこには、雪(ゆき)くんがいた。
雪くんが、宮野くんに近づいて手をかざす。
すると、雪くんの手から眩い光が放たれた。
「うっ……」
宮野くんは、目覚めた。
「宮野くん!大丈夫?!」
「あぁ……媛、吸われたのか。アイツらに」
私は何も言えない。
「ごめん」
宮野くんは、何も言わずに雪を連れて私を置いてその場から去った。
「……」
私は、宮野くんの後ろ姿を眺めることしか出来なかった。