ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─


一人でパーティから帰り、真っ暗な自室のベッドにレイラは倒れ込んだ。ドレスも脱がないまま、パーティのために纏めていたシルバーの長い髪をほどき、圧迫感を解放する。



(これはもう、婚約破棄を告げられたと思った方がいいのでしょうね……)



煌くシルバーの髪を広げたレイラが、天蓋ベッドの屋根を見つめていると自然と涙があふれてくる。


目尻からぽろぽろと玉のように涙が零れた。


レイラは無表情過ぎる無口令嬢と陰で揶揄されていた。


揶揄を遠回しに「綺麗過ぎる人形令嬢」と呼ばれるレイラには、涙は最大の感情表現だ。



(私……酷い対応でしたものね……第二王子の隣が相応しくないと思われても当然ですわ)

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