ループ3周目の第二王子様!─溺愛同棲ルートに連れ込んで、無表情無口令嬢を泥デロ幸せにするまで─


ルーカスにエスコートされて、華やかなシャンデリアが照らすパーティを歩き、今日のために新調したドレスを纏ってダンスをした。


こんなに幸せなことがあっていいのかと胸が破裂しそうに嬉しかった。


だが、挨拶回りの段階になると


「いつも通り」悲惨な状況だった。



貴族たちとの挨拶は当然ながら、次期国王の王太子からの質問にさえ



レイラは全く答えられない。



無視したいわけではないのだが、その状況は無視ととれる。口が異常に重いレイラはルーカスの隣で沈黙地獄を量産してしまうのが、いつも通りだ。



今日のパーティでついに王太子に


「君はただ綺麗なだけだね。それでは、第二王子の隣の席は失格だよ」


と捨て台詞をもらった。



そんな気まずいパーティが終わった瞬間に、ルーカスに一刀両断でフラれてしまったのだ。



(ついに……終わりですわね)



寸分の狂いなく美女と称されるレイラは、綺麗過ぎる無表情で涙を零し続ける。



今日のことだけではない。

フラれる原因に思い当たる節は多々あるのだ。


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