「あなたが運命の人を見つける前に、思い出をください」と一夜を共にした翌朝、私が彼の番なことが判明しました ~白銀の狼公爵の、一途すぎる溺愛~
 グレンの妹であるミリィは18歳に。
 成人を迎えた彼女は、兼ねてより志望していた騎士となった。
 公爵家出身の麗しの獣人女騎士に、女子たちも大興奮である。
 身体能力の高い彼女は、男性顔負けの活躍を見せている。
 女性だからこそできることや、寄り添える場面もあり、彼女は多くの人々に頼りにされていた。


 17歳となったクラークは、番を見分ける嗅覚を発現させていた。
 しかし、番はまだ見つかっていない。
 クラーク曰く、

「後からごたごたするのも嫌だし、番探しの旅にでも出ようかなあ」

 とのこと。
 いつも通りクールな彼だが、その声はどこか楽し気で。
 父と兄が早くに番を見つけて結婚し、上手くやっているから。もしかしたら自分も、と期待しているのかもしれない。
 クラークのお嫁さん探しは、これから始まる。

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