イケメンは好きだけど近づかないでください!



チャイムが鳴ってもぼーっとしていれば

澪が私の顔の前でバチンっと手を叩く



『…ついに殴られるかと思った』

「私がそんなことするわけないでしょ?」

『突然の優しい性格やめろ。
似合ってないぞ』



これ追加していいのかな

でもほぼ命令形だったしな

いやでもこんなモブAの私が

入手していいやつなのかな



「ねぇ」

『…』

「おーい!」

『あ、ごめ』

「この授業の間でなにがあったの」

『…たぶん、恐らく連絡先もらった』

「え!?秋月先輩の!?」



馬鹿!と言いながら

澪の口を手でおもいっきり塞ぐ


教室で大声を出すのはまずい!

いやなんなら

お昼休みの一連の出来事のせいで

すでに注目は浴びてんだから

これ以上"仲良し"みたいな認識されたくない



『さっきノートになんか書いてたじゃん』



それだよと言えば



「はーーーもう意味わかんなくなってきたー
秋月先輩は優のこと好きなんじゃないの?」



他の女子にそんなことしてんの

見たことないよ。と腕を組みため息をつく



『ないない!それに私も恋愛の方で
好きって感情は今んとこないし』

「どんな強靭なメンタルしてんだ。
普通だったらそろそろ恋に落ちても
いい時期だろうに」

『まぁ?あんな?
イケメン彼氏いたら最高だけどねーーー』



迷った挙句、追加させてもらい



『小鳥遊です。追加させていただきました。』



これでいいかな…

すぐに返事が返ってくる



「さっき言ったこと覚えてろよ」



…こわ、ボコす宣言かな…?

鞄にスマホをしまい

何も見なかったことにする


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