イケメンは好きだけど近づかないでください!
6.イケメンはトラブルの元



夏休みが明け、

休み明け特有のダラダラした空気も抜けて来た頃

もうすぐ季節は秋になる

そう、秋が近づいてるからしょうがない

私は心身共に干からび始めていた



「水かけたら復活する?」

『しねぇわ。ミイラじゃないんだよ』

「ミイラは水で復活しないよ。何言ってんの」

『えぇー…』



澪との漫才の如く繰り広げられる会話も

春ごろに比べるとテンポがよくなってきた



『会いたいけど会いたくないー…』

「どっちでもいいけど、そんなこと起きてて
逆に付き合ってないってのが不思議よ」

『あはは…ちょっとトイレ』

「いってらー」



先輩とあれから会っていない

連絡はたまに来るので返すけど

いま思い出してもドキドキして胸が締め付けられる


鏡を見れば少しほんのりと頬がピンク

乙女の顔してる、キモ。と苦笑い


そろそろ次の授業が始まっちゃうと

トイレを出ようとすれば



「ねぇねぇ、小鳥遊優ってあなた?」

『?はい、私ですけど…』



質問に肯定で答えれば

突然が顔にペットボトルの水をかけられた



『は?』



鼻に水入った痛い…ってそれどころじゃないか



「翔に最近構ってもらってるらしいけど、
ただの気まぐれだから調子に乗んない方がいいよ?」



これは先輩からのアドバイスだから


捨て台詞を吐いてトイレから去って行く

恐らく翔先輩をいつも取り囲んでる先輩達だろう


鏡をみれば見事に前髪が悲惨な事になっていた

幸いただの水だったから良かった

まだ暑さが残るこの季節ならそのうち乾くでしょ


絞れるだけ絞り教室へ戻れば

澪が爆笑してきた



「あははははっ、え、マジで濡れてきたの!?」

『…澪、普通は何かあったの?って心配するとこ』

「一応聞くわ。なんかあった、の?」

『笑いを堪えきれてないのよ。
たぶんついに目を付けられたってとこかなー』

「あーついに来たかー」

『まぁ水かけられただけだし、あんま気にしてない』



アイロンある?と聞けばあるよーと出してくれる

先生に気づかれたが心頭滅却ですと言えば

なに言ってんだこいつという目をされた

先生!生徒には優しくしましょう!


< 46 / 90 >

この作品をシェア

pagetop