二次元に妻を奪われたくないスパダリ夫は、壮大すぎる溺愛計画を実行する
「僕の愛を、形にすればいいの?」

 なんだ、そんなことか。
 そう言いたげな涼の言い回しに、香澄は耳を疑った。

「そうしたら、明日一緒にでかけようか」
「え?明日、ですか?」

 随分急な誘いだなと、香澄は思った。
 
「明日は確か……1本締め切りが」
「たっくんがどうにかするから大丈夫だよ」
「…………涼先生は、先輩のことを信用してるんですね」
「違うよ。そうせざるを得ない状況にするんだ」

 そう言うや否や、涼はスマホを片手に慣れた手つきで拓人の連絡先を呼び出した。
 そしてわざわざビデオ通話ボタンを押した。

「先生!?先輩たぶん今ものすごく大変なんじゃ……ないかと……」
「ん?香澄の明日の予定を確保する以上に、僕たちにとって大変なことなんて、ないけど」

 ここで、ビデオ通話が繋がった音が、香澄の耳に届いた。

「うるさいわよ!ほんっとどこまでも公害ね!!」

 拓人は、しっかりビデオ通話をオフにしていた。
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