廻った世界で,また君と恋を紡ぐ。
でも,もう逢えないんだ。
そう溢してしまった私の瞳は,もしかしたらついさっきまでの高峯さんのものと似ていたかもしれない。
「だから……ね。同じように思える人もいないことだし,今はまだいいの」
これから先どんなに同じ想いをしていても。
いくつもの分岐点で,大切で貴重な想いを断ったのだとしても。
それはそれで,仕方ないんじゃないかな。
おばあちゃんになって,それでも一人だとしても。
それはきっと私にとって悲しいことなんかじゃないんだと思う。
「……悪かったな,余計な口挟んで」
「いいよ」
私は冗談めいた口調で,えっへんと偉そうに言った。