孤独だった君に、僕の全身全霊の愛を…
真紘は、ノートパソコンを操作しながら電話をしていた。

仕事の電話をしているようで、振り向き微笑むと“ごめんね!”とジェスチャーで伝えてきた。
瑛茉も微笑み、着替えるためリビングを出た。

部屋着に着替えていると、ガチャとドアの開く音がして「瑛茉ー!!」と真紘の嬉しそうな声が聞こえてきた。

後ろから抱き締め、頬をすり寄せてきた真紘。
「おかえり、瑛茉!
ご飯、ありがとう!美味しかったよ!」

「フフ…良かった!
………あ、真紘。少し離れてくれない?」

「えー!!やだー!
今、瑛茉を補給中!」

「で、でも…私、スッゴく微妙な格好なの/////」
部屋着のズボンをはこうとしていた途中だった、瑛茉。
中途半端な位置でズボンが下がっている。

「あ…ほんとだ!可愛い(笑)」
漸く真紘が離れて、スボンを上げたのだった。


リビングに戻り、真紘が淹れたコーヒーを飲む。
「ありがとう!」
「お疲れ様!」

「あ!真紘に報告があるの!
たぶん、喜んでくれるんじゃないかな?」

「ん?何、何?」
座り直し、瑛茉に向き直る。

「私、来月からシフトを減してもらうことになった」

「え?」

「昼間の仕事に変えることは出来ないから、週三にしようかって提案されて……
お給料は減るけど、真紘にとってもその方が良いんじゃないかなって思って……!」

「ほんと?」

「うん!」

「じゃあ家に帰ったら、瑛茉がいてくれるの?」

「うん!毎日じゃないけど……」

「ありがとう!ヤバい!嬉しい!」
嬉しそうに瑛茉に抱きつく。

瑛茉も背中に手を回し、真紘の肩に顔を埋めた。



「━━━━━真紘、お風呂沸いたよ!」

「はーい!
…………瑛茉~」
風呂場から戻ってくる瑛茉の手を握る。

「ん?」

「一緒に入ろ?」

「………」

「……瑛茉?」

「………」

「フフ…固まってる(笑)」

「む、無理…/////」

「えー!!」

「ご、ごめんなさい…です/////」

「無理矢理連れてっちゃおうかな~?」

「だ、だめ…/////」

「………わかったぁ…」
残念そうに風呂場に向かう。


瑛茉は、フゥーと息を吐いた。
「真紘は恥ずかしくないのかな?」

そしてソファに座る。
ちょうどそこに、スマホが鳴る。

「ん?衣音ちゃん?」


【お疲れ~
久しぶりに、大学のみんなで飲もうってことになったから、お誘いメール☆
瑛茉、来れる?
仕事終わりで構わないからさ!】
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