甘さをもっと、


「うん。見れば分かるし。
母さんに頼まれたから着るの?へぇ、」

「ひっ、ひぇ‼︎」



私の声が漏れちゃうほど、
怒ってる様子のあっくん。



「そんな、かわいーの着てたら、
また、沙菜が危ない目に合うとかむり、」



そう言って、
私を抱きしめる力を強めてしまうあっくん。



「ぅ、.........でも、ハロウィンだしっ、
〝カフェmi-to〟のイベントだから、
盛り上がって欲しいんだもん..................」



私を心配してくれるあっくんをよそに、
負けじと気持ちを伝える私。



「っ、はーーー、沙菜ってば、
そんな可愛いお願いズルいって、」



ため息をつきながらそう言うと、
そのままベッドに座ってしまったあっくん。


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