やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない
「ごめんなさい、ごめんなさい、今はお金を返す宛がありません」
情けないけれど、悔やんでいる気持ちが表情に出ていたのか、私のコートの裾を摘まんだパピーが謝ってくる。
分かってる、返す宛が有るなら、盗んだりしない。
小さい子供に気を遣わせて、私の方が謝りたい。
「ずっと、ごめんなさいばっかりだね?
こんな時は、ありがとうでいいんだよ」
「……ありがと」
小さな声でパピーが御礼を言ってくれた。
それで迷いを吹っ切ることが出来た。
うん、これで良かったんだ。
たった50ルアで、パピーは盗みをした不良児童というレッテルを警察から貼られずに済むのだから。
私は良いこと、したよね?
母は『よくやった、無駄に使った訳じゃないわね』と誉めてくれるだろう。
情けないけれど、悔やんでいる気持ちが表情に出ていたのか、私のコートの裾を摘まんだパピーが謝ってくる。
分かってる、返す宛が有るなら、盗んだりしない。
小さい子供に気を遣わせて、私の方が謝りたい。
「ずっと、ごめんなさいばっかりだね?
こんな時は、ありがとうでいいんだよ」
「……ありがと」
小さな声でパピーが御礼を言ってくれた。
それで迷いを吹っ切ることが出来た。
うん、これで良かったんだ。
たった50ルアで、パピーは盗みをした不良児童というレッテルを警察から貼られずに済むのだから。
私は良いこと、したよね?
母は『よくやった、無駄に使った訳じゃないわね』と誉めてくれるだろう。