ナミダ花火


当然とばかりに尋ねるレイナに、私はすぐに返事ができずに俯いてしまう。


幼稚園の頃からの友達であるレイナは、私と大地が毎年一緒に地元の夏祭りに行っていることを知っている。


もちろん、私と大地が幼稚園の頃に交わした約束のことも。


「いや、今年は大地とは行けないよ。多分これからもずっと……」

「え、なんで?」

「それは……」


私はレイナにスマホを見せる。


「うそ、何これ……」


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