LE CIEL BRILLANT 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜
 昨夜はどうなることかと思った。

「デザイン画なんてどうでもよかった。君が一番大切なのに。守れなくてごめん」

「私は大丈夫です。お客様の大事なものを守らないとって思って」

 お店を大事にする瑶煌のために。

「ごめん。お客様もいなくて鍵も閉めたからと油断していた」

「店長でもそんなことあるんですね」

 藍は微笑した。

 病室の白い殺風景な景色のはずが、瑶煌がいるだけで特別な空間のように思えてくる。

 この時間が続いたらいいな。不謹慎かな。

 藍はぼんやりそう思っていた。





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