LE CIEL BRILLANT 〜無職29歳、未経験の仕事に挑戦したらジュエリーデザイナーにこっそり溺愛されてました〜
「言い訳にしかならないけど、本当に強盗が来るとは思わなかったんだ」

「そうですよね」

 すぐに藍は肯定する。直哉の気持ちが軽くなるように。

「だって、毎日ネットにはいろんな書きこみがあるんでしょう? 自分のそんな言葉がきっかけになるなんて、想像もしない」

「そうだよ。それがいけなかったんだ」

 お店でもネットを使って情報発信をしている。

 なのに、ネットの発信力を見誤っていた。

「だから、こうするしかないんだ!」

 包丁を首に当てる直哉。

「待って、はやまらないで!」

 藍は焦る。

 直哉はまだ踏み切れないでいるらしく、刃を当てたものの、最後の力を入れられずにいる。

「情けないな、こんなときにまだ怖いなんて」

「死ぬ勇気なんていりません!」

 藍は叫ぶ。

「まだやり直せます!」

 どうしてこういうときにこんな言葉しか出てこないのだろう。

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