束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】

3. あらぬ誤解

 翌日、彩子のことが気になって、洋輔はずっとそわそわしていた。彩子にばかり視線が行く。

 そうして彩子のことを見ていれば、倉庫にサンプルを取りにいくという彩子が気になって、つい追いかけてしまった。


 手伝うといえば、彩子は素直に頷いてくれた。

「なんか松藤と一緒に仕事できるのいいね」
「うん、俺もそう思う」


 二人で話しながら、倉庫に行くためにエレベーターホールへ向かう。なんだか会社で並んで歩くのは、くすぐったいような嬉しさがあった。
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