束の間を超えて ～片想いする同僚兼友人に、片想いをした～ 【番外編追加済】

　次の週末。洋輔は予定があるからと彩子は一人でショッピングに出かけていた。

　付きあって初めてのクリスマスを迎えるべく、洋輔に渡すプレゼントを選びに来たのだ。

　社会人の恋人にプレゼントを贈るのはこれが初めてだ。何を贈ればいいかわからなくて、いろいろな店を見てまわっていた。やはり実用的なものがいいだろうか。そう考え、普段の洋輔のことを思いだしながら、洋輔の喜びそうなプレゼントを探していく。


　一通り見てまわったあと、彩子は眼鏡ケースを購入し、それを丁寧にラッピングしてもらった。

　革で作られたそれは高級感があり、プレゼントとして申し分ない品だろう。普段は眼鏡をかけていない洋輔だが、PC作業のときだけそれ専用の眼鏡をかけている。眼鏡ケースが壊れかけていると言っていたし、きっと喜んでくれるに違いない。


　満足のいく買い物ができた彩子はホクホク顔で店をあとにした。プレゼントを買う以外特に用事はなかったので、彩子はせっかくならと自分の好きな店も見てまわることにした。