ミステリアスなイケメン俳優は秘密の妻と娘を一生離さない。
翌朝、私を腕枕の状態のまま抱き寄せて眠る日華さんの寝顔が、目と鼻の先にあった。彫刻かと疑うくらいの美しい寝顔に朝からときめきが隠せない。
まつ毛は長くて毛束も多く、鼻筋の綺麗さに見惚れてしまう。
思わず自分から顔を寄せ、薄くて整った唇にキスを落とした。
「襲っていいの?」
「っ!」
実は起きていたらしい日華さんは私を引き寄せ、キスをする。
「おはよう」
「おはようございます……」
久しぶりに日華さんの自宅で迎える朝は、チョコレートに蜂蜜をかけたようなとろける甘い朝だった。幸せすぎてどうにかなってしまいそう……。
* * *
朝食は私が作った。日華さんは作ると言ってくれたけど、断った。帰国したらご飯を作りたいってずっと思っていたから。
冷蔵庫の中身を確認し、とりあえずありものでお味噌汁を作ることに。後は白米を炊いた。
「ごめん、あんまり買い物行けてないから何もなくて」
「これくらいなら何とか作れますよ」
「ありがとう」
キッチンに立つ私を後ろから抱きしめる。
「日華さん、料理できませんから……」
「だって幸せだなぁと思ったから」
それは私もだ。早くも夫婦になったみたいで、すごく幸せ。
そんな風に幸福を噛み締めていたら、何だかものすごく視線を感じた。
「…………。」
「せ、星來っ!?」