ミステリアスなイケメン俳優は秘密の妻と娘を一生離さない。


 動揺して立ち尽くしている私の横で、きょとんと首を傾げる星來。


「だあれ?」

「日華。陽生日華だよ」

「えっ!にちかさんっ!?」

「しっ!僕がいることは秘密」


 人差し指を口元に当て、しーっとすると星來もつられて真似した。


「しーっ!」

「うん、ありがとう。君のお名前は?」

「かがみせいらですっ!」

「せいらちゃんか……」


 そう呟いてから、チラッと私を見上げた。
 思わずドキッとして顔を逸らしてしまう。


「……あの人が星來ちゃんのお母さん?」

「そうだよ!ママね、にちかさんのことすきなんだよ!」

「せ、星來っ!?」

「ふあん?なんだって」


 恥ずかしすぎて顔が茹でダコみたいになってしまう。
 気まずすぎて彼の顔が見られない。一刻も早くこの場から立ち去りたいのに。

 もし、あのマネージャーさんに見つかったら……。


「そっか、すごく嬉しいな。ありがとう」

「えへへ〜」

「ねぇ星來ちゃん、ごはん食べた?」

「ううん、まだ〜」

「それなら、一緒にごはん食べない?星來ちゃんの好きなもの、なんでもご馳走してあげる」

「ほんとに!?」


 な、何を言い出すの?


「ダメよ星來!」

「なんで?せいら、にちかさんとごちそうたべたい」


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