ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 もやーん、という目をした王子を無視してセラは言った。

「さささ、お嬢さん方はこちらにどうぞ。特等席が用意してありますよ」

 セラが、ふたりの小さなレディを闘技台がよく見える場所に案内する。そこには、木の枝で作られた簡単な椅子とテーブルまでが用意されていた。森エルフは器用なので、森にあるものを使ってなんでもこしらえてしまうのだ。

「飲み物を飲みながら、気楽な気持ちで応援してくださいねー」

 これで幕の内弁当があったら、まさしく大相撲だなとエリナは思った。

「殿下は出場するんですから、そろそろ準備してくださいよ」

「ああ、もちろんだ」

 ウィリオ王子はふたりに椅子をすすめると「では、少しウォーミングアップしてくる。セラはお嬢さんたちと一緒にいてくれ」と言い、片手をあげて「応援を頼むぞ」とウインクをして去った。
 美少年のウインクが見事だったので、エリナは「任せてにゃん! ウィリオ、がんばってにゃっ!」と自分もウインクをして……いや、したつもりが両目をつぶってしまった。
 
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