フォーチュンクッキー
「これでも振り切ってきたから、時間がなくて……。だけど、どうしても、お前に会っておきたくて─……っ」


 ココロの準備が、できてない。


 だって、あたしは予定を立てていたの。

 今日は『卒業』だから、明日の分までたくさん泣いて。

それで、明日は笑って送り出せるようにするって決めていた。



 ───なのに…



「ごめん、今日、式に間に合わなくて」


 そんなこと、思ってない。



「1年間だったけど、さ。お前と一緒にいれたこと、すっげぇ、よかったって思ってる」


 そんな風に、言わないで。



「オレだって…本当は、お前を一人にするの嫌なんだからな?」


 もう少しだけ、時間がほしい。




「…太一、さん……っ」


 もう、行ってしまうんだ。


 それは嫌になるくらい、肌がピリピリと感じている。



「それから──……」



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