オレンジジュースを飲む頃
「分かってるよ、それくらい。光瑠があんな事、真面目以外に言うような人間ではない事は」
「光瑠はきっと、唯穂が自分の事好きにならないって覚悟した上で告白したと思うよ。あとは唯穂次第ってことで、私は二人のこれからを陰ながら楽しく見守らせていただきます」
「見守るって………」
洗い作業を終え、教室に戻ろうと歩き出した。
すると、向かい側から数名の女子軍団の声が聞こえてきた。
……槙野玲那筆頭だ。
何故このタイミングなんだ。
「那津花。とりあえず何事も無いようにすれ違うよ」
「きゅ、急にどうした?」
「いいから、お願いします」
ささやき声で那津花にお願いをし、何事も無いかのようにすれ違おうとした。
そう、無事に教室に戻ろうした矢先だった。
「唯穂ちゃん。ちょっと話したい事があるんだけど」
槙野玲那に声をかけられてしまった。
同じクラスではあるが、ほとんど関わりが無いため、普段から話をする事は無い。
でも、光瑠の一件でこれから起こる事が嫌な予感がして既に恐ろしい。