オレンジジュースを飲む頃
私が光瑠の事が好き?
それを自覚していない?
後悔する?
槙野玲那から言われた言葉の数々に、私は混乱で頭がシャットダウンしかけていた。
『唯穂がウジウジしているおかげで、槙野さんに取られちゃうかもね』
以前暁人に言われた事を思い出した。
あの時は冗談かと思っていたけど、人の心を読むのに長けている暁人は私の本当の気持ちとやらに気づいてるからこそ、あんな発言をしたという事になる。
『唯穂もさ、意外と自分の気持ちに鈍感なところあるよね』
那津花に以前言われたあの発言。
『唯穂ちゃんが気づいてないだけで、本当は好きなんだと私には見えるけど』
槙野玲那の宣戦布告交じりの言葉。
そして、光瑠と槙野玲那が急接近している騒動で、胃痛のようなムカムカしたあの現象。
恋愛について、あまり分かっていない私にとって、無縁だと思っていた。
でも、そうでは無いらしい。
『俺、ずっとゆいの事好きなんだけど』
『気持ちが変わる事ないから』
彼の気持ちが変わる事を恐れている。
槙野玲那や周りにはあんな事言ったけど、私は恐れている。
そんな恐ろしいと思うんだったら、気づかなきゃ良かった。
ようやく立ち上がれた私は、自覚らしきことをしてしまった現状に戸惑いながら、空き教室から出て歩き出した。