ワインとチーズとバレエと教授


その2時間後、亮二も帰宅し、
お弁当を二つ持って帰ってきてくれた。

「今日も薬屋のおごりだ」

お弁当の中には、ローストビーフや、天ぷらやサラダなど、揚げ物が多かったが、豪華なお弁当だった。

「勉強会って、こんなに
豪華なお弁当に出るのね」

理緒が感心した。

勉強会とは名前ばかりで、
薬屋の宣伝だが弁当はありがたい。

「まあね、一緒に食べよう」

亮二が理緒の分の弁当も開けた。
理緒は、ほんの少し食べただけで

「もう寝るねと」

と、浮かない顔をしてベッドに入った。

亮二はまだ理緒の違和感には、
気づいていなかった。


< 114 / 302 >

この作品をシェア

pagetop