ワケありモテ男子をかくまうことになりました。
事故に遭ったお兄ちゃんを守れなかった私は幸せになってはいけないと思い込んでいたこと。
これまで杏月に秘密にしてきたことをすべて打ち明けた。
最初は普通に私の話を聞いていた杏月は次第に涙ぐみ始めて、最後は泣きながら私を抱きしめてくれた。
「うゔ〜、そんな辛いことがあったのかあ……っぐすん、もう、ゆいの馬鹿! ゆいが幸せになっちゃだめなはずないじゃん!」
まっすぐな杏月の言葉に、私も涙が出てきてうん、と弱々しく頷いた。
「もっと早く打ち明けてほしかった! そしたらゆいの辛さ、私が半分背負ってあげられたのに。これからは隠し事一切なしだからね!」
杏月は泣きながら私を叱ってくれた。
そして、私が犬飼くんに思ったことを杏月も私に思ってくれているのだと知り、心が温かくなる。
「……っうん、そうする。ありがと、杏月」
私は本当に幸せ者だ。
こんなに優しい親友を持てて、本当によかった。
二人して泣いているところを美羽ちゃんや愛紗ちゃんに見られて驚かれたりしたけれど、とにかく杏月にすべてを伝えることができてよかった。
私は過去から一歩前進して、これまで止まっていた時を動かす行動ができた気がした。
❥❥❥
昼休み。
杏月と一緒に食堂に行くと、今日はひときわ賑わっていた。