君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜
「大丈夫です。ただ……ドレスは持っていなくて」
「それはそうだろうな」

こういうこともあると見越して買っておくべきだったろうか。
といっても大学教授の妻が着るに相応しいドレスなんて、私にはとうてい選べない……。

と困っていると聡一朗さんが言った。

「それなら今日は一日俺に付き合ってもらおう」
「え?」
「出掛けるから、準備をしてくれないか」


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