悠久の絃

出逢い

〜絃side〜

まだ6月だというのに昼間は夏日を超える暑さが続いている。ここから夜景を見るのはあと何回だろうか。

おばあちゃんがいなくなったら、私も一緒に死のう。

そんなことを思いながら丘の上の公園で街を見下ろしていた。時刻は午前1時過ぎ。コンビニのおにぎりとお茶だけが入った袋を持ちながら呟いてみた。

「こんなところで死ねたら綺麗な死に方になるのかな。」
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