天使の受難 アレクサンドラとグルシア(魔法の恋の行方・シリーズ10)
今回は、アレクサンドラが酒好きという情報を得て、
おとりを使い、おびき寄せて、
うまく罠にはめることができた。

「ソドムとゴラムの街のように、
破滅させるしか手段がなくなる」

グルシア自身、それは避けたいと思っていた。

確かに邪悪な者は一掃できるが、
多くのニンゲンの犠牲を払うのは、問題が大きい。

コンコン

「グルシア様?いらっしゃいますか」

従者の下級天使が、ドアの隙間から顔を覗かした。

「そうだ、長老が呼んでいたんだっけ」

グルシアは急いで立ち上がり、
廊下を駆けだした。

後に残ったサリエルは、机の上の写真を、年齢順に並べはじめた。
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