忘れられないドロップス
──私は貴方に出会って、初めて恋の味をしった。

恋の味はいつだって甘くて切なくて涙の味がする。でもそれ以上に優しくて決して手放せなくなる幸せの味がする。


「遥……大好きだよ」

私はもう二度と遥の手を離さない。もう二度と離れない。だからずっとずっと側にいて。こんな泣き虫な私だけど、ちゃんと言葉にするから。離さないで。 


「ばーか。だから俺のが好きなんだって」

遥が意地悪く笑う。その笑顔に私はとびきりの笑顔を返す。私の名前と同じ桜の木の下で。


──桜の花言葉は『あなたに微笑む』


これからどんな困難があっても哀しい記憶に飲まれそうになっても遥の笑顔が隣に有ればきっと大丈夫。だから私もいつだって遥の隣で笑っていたい。遥と二人で笑い合いながら、まだみぬ愛の味を確かめたい。


──どうか遥と永遠(とわ)に一緒にいられますように。

私は舞い降りてくる薄紅色の花びらに願うように遥を強くぎゅっと抱きしめた。





2023.3.24 遊野煌

※画像はフリー素材です。
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