忘れられないドロップス
──私は貴方に出会って、初めて恋の味をしった。

恋の味はいつだって甘くて切なくて涙の味がする。でもそれ以上に優しくて決して手放せなくなる幸せの味がする。


「遥……大好きだよ」

私はもう二度と遥の手を離さない。もう二度と離れない。だからずっとずっと側にいて。こんな泣き虫な私だけど、ちゃんと言葉にするから。離さないで。 


「ばーか。だから俺のが好きなんだって」

遥が意地悪く笑う。その笑顔に私はとびきりの笑顔を返す。私の名前と同じ桜の木の下で。


──桜の花言葉は『あなたに微笑む』


これからどんな困難があっても哀しい記憶に飲まれそうになっても遥の笑顔が隣に有ればきっと大丈夫。だから私もいつだって遥の隣で笑っていたい。遥と二人で笑い合いながら、まだみぬ愛の味を確かめたい。


──どうか遥と永遠(とわ)に一緒にいられますように。

私は舞い降りてくる薄紅色の花びらに願うように遥を強くぎゅっと抱きしめた。





2023.3.24 遊野煌

※画像はフリー素材です。
< 22 / 22 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

深夜1時のミルクティー
遊野煌/著

総文字数/13,375

恋愛(オフィスラブ)21ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
お菓子メーカーで働く望月未果(もちづきみか)は仕事帰りに、同期で恋人の高森圭太(たかもりけいた)の浮気現場を目撃してしまう。 あまりのショックでホームでひとしきり泣いているうちに終電を逃してしまった未果。 仕方なく徒歩で自宅に向かおうとしていたところ、同じ部署で五つ年下の後輩である、塩谷智郷(しおやちさと)から声をかけられて──。 「──とりあえずの避難所でうち来ますって聞いてんすけど?」 終電を逃した後から始まる恋?年下男子との、ある一夜のお話。 ※画像はフリー素材です。
白い女
遊野煌/著

総文字数/10,808

ミステリー・サスペンス18ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
夫の転勤に伴い一家で引っ越してきた、小林里奈は向かいに住む杉原美穂子に見覚えがある気がするが思い出せない。 やがて美穂子は里奈の知らぬ間に夫の悠作や息子の悠聖に近づいて──。 ※フリー素材です。
泣き虫サンタクロースの恋
遊野煌/著

総文字数/9,475

青春・友情20ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
高校三年生の柊菜緒(ひいらぎ なお)と日浦拓斗(ひうら たくと)は幼なじみ。 菜緒は拓斗に長らく片想いをしているが、居心地の良い今の関係が壊すのが怖くて、なかなか気持ちを伝えられない。 そんな菜緒はクリスマスが誕生日でもある拓斗のために、手編みのマフラーをプレゼントして気持ちを伝えようとするけど──。 ※こちらはリレー小説です。お相手は仲良しの……紀本明(@akira_kimotooo)さんです💗クリスマス記念に二人でリレーしながら短編を書き下ろしました🎄🎅 ※表紙はフリー素材。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop