【完結】鍵をかけた君との恋
夏休みも終盤に差し掛かった、相も変わらず暑い朝。私は宿題に追われていた。
居間から聞こえる競馬実況。父とのふたり暮らしに戻ってからは、会話が一層減っていた。
宿題が一段落した頃、窓の外へと目をやった。西に沈みいく太陽に、新学期までのカウントがまたひとつ。
冷蔵庫に飲み物を取りに行くと、父は一日中パジャマで過ごしていたのか、朝起きたままの格好で煙草を吸っていた。
「ねえ。奈緒さんの部屋って、片していいの?」
「さぁ。どうしたもんかなぁ」
換気扇に、細い煙を送る父。
「さぁって、自分で出てけって言ったくせに」
「そうだなぁ」
すーっと煙草の先を赤くさせ、また糸のように吐いていた。
感情の読めぬ答え方に嫌気がさす。冷蔵庫の扉は強く閉めた。
「奈緒さんがもう帰ってこないなら、あそこはお母さんの部屋だし、片付けるから」
「うーん」
「選択してね」
奈緒さんを呼び戻すか、別れるか。
居間から聞こえる競馬実況。父とのふたり暮らしに戻ってからは、会話が一層減っていた。
宿題が一段落した頃、窓の外へと目をやった。西に沈みいく太陽に、新学期までのカウントがまたひとつ。
冷蔵庫に飲み物を取りに行くと、父は一日中パジャマで過ごしていたのか、朝起きたままの格好で煙草を吸っていた。
「ねえ。奈緒さんの部屋って、片していいの?」
「さぁ。どうしたもんかなぁ」
換気扇に、細い煙を送る父。
「さぁって、自分で出てけって言ったくせに」
「そうだなぁ」
すーっと煙草の先を赤くさせ、また糸のように吐いていた。
感情の読めぬ答え方に嫌気がさす。冷蔵庫の扉は強く閉めた。
「奈緒さんがもう帰ってこないなら、あそこはお母さんの部屋だし、片付けるから」
「うーん」
「選択してね」
奈緒さんを呼び戻すか、別れるか。