お姫様、俺とイチャつく時間ですよ?
幼なじみの姫
茉莉花side
「茉莉花〜、はやく準備しなさい! 陽向くん来たわよ」
「分かってるよ、もう少しで外出るから」
お母さんの言葉に、渋々答えながらわたしは、制服に着替えてバッグのファスナーを閉じる。
「陽向くん、おはよう」
ドアを開けて外に出るなり、わたしは表にいた彼に挨拶をする。
「おはよー茉莉花。じゃ、行こっか」
わたし、穂波 茉莉花の平日の始まりはこの幼なじみである瀬川 陽向くんと一緒に学校へ行くこと。
陽向くんは5歳の頃、近所に引っ越してきてわたしが通っていた幼稚園に転園してきた。
その時は身長もほとんど同じだったのに、今となれば20センチも陽向くんの方が背が高くなった。
その上勉強だってできるし、かっこいいし、すごく優しい完璧人間。
陽向くんのことを、『すごい!』って思ったことのない人なんていないと思う。
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