離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─

ジェニットはルドルフがハミルトン領に来た夜に、めちゃくちゃ弾丸トークでモミ葉推し話を一晩中聞かせてしまったのを思い出した。顔から火が出そうな失態である。


「わ、私、王弟殿下になんてことを……!!」


王城を前に座り込んで顔を覆ってしまったジェニットに、ザラは堂々と腕を組んでニカリと笑った。


ザラはエドワードに負けず劣らず悪戯サプライズは大好きだ。


「ルドルフはそなたの愛嬌を気に入ったから、今日会えるのじゃぞ?自ら掴んだ好機。そなたの愛嬌の良さでガッチリ販路を築くのじゃ」

「私が……」

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