離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─
ジェニットとルドルフがお互い見つめ合って独自空間を作り上げているのを正面でザラは見ていた。
(こんなに見ていてわかりやすいトキメキもあるのじゃの)
ルドルフは偽名も名乗らず本名なのだが、いいのだろうか。昔から愚直というか融通が利かないと言おうか。ザラは相変わらずなルドルフを細目で見た。
「る、ルドルフ様、こちら我が領名産のモミの葉です、ぜひご賞味を!」
「あ、ああ……ありがとうございます」
「モミ葉は身体に良いので、ルドルフ様もぜひ三食お食べくださいね」
「努力します」