再会した幼なじみと、ひとつ屋根の下
○翌日・学校。
2年C組の教室(昼休み)
女子1「ねぇねぇ。今体育館で、相川先生が男子たちとバスケやってるんだって」
女子2「えっ、まじ? 行かなきゃ」
クラスメイトの女子数人が、教室を出ていく。
その様子を、心菜と佑美も見ていた。
佑美「えー、相川先生がバスケとかやばいんだけど。絶対かっこいいじゃん」
心菜「佑美、目がハートになってるよ」
颯真は学校では無愛想であまり喋らないが、逆にそれが落ち着いてて大人でかっこいいと、女子生徒から人気があった。
心菜(そんな相川先生と同居してるだなんて、絶対に言えない)
佑美「ねぇ、心菜。あたしらも体育館に見に行こう」
心菜「え!?」
心菜(学校では颯真くんとは、なるべく関わらないようにしてるのに……!)
心菜「わ、私はいいよ」
佑美「いいじゃん。バスケなら、拓弥も多分いるだろうし。応援しなきゃ」
心菜「ちょっ、佑美〜っ」
心菜は佑美に手を引かれ、体育館へと連れて行かれる。
○体育館。
拓弥を含む高校のバスケ部の男子数人と、高校のバスケ部OBでもある颯真が一緒にバスケをしている。
心菜たちが体育館に着くと、そこは沢山の女子であふれていた。
心菜(うちの高校のバスケ部はイケメンが多くて人気だけど。今日は特に女の子が多いような)
佑美「あーもう、こんな後ろじゃ女子の頭しか見えない。あっ、心菜。あそこで見よう」
佑美が指さしたのは、体育館のステージ。
比較的空いていたので、ステージ上からバスケを見ることにした二人。
女子1「きゃああ、相川先生ーっ」
女子2「先生、頑張ってー」
颯真にパスが回るたびに、クラスを問わず女子の黄色い声援が飛び交っている。
拓弥「相川先生っ!」
拓弥からパスを受け取った颯真は、軽くドリブルをしてシュートした。
そうしてまた一段と大きくなる女子の声。
佑美「きゃー心菜。相川先生、シュート決めた!」
心菜「そうだね」
心菜(颯真くんがバスケしてるところ久しぶりに見たけど、やっぱりかっこいい。
ていうか颯真くん、昔より上手くなってる?)
心菜の目は、真っ直ぐ颯真だけを見つめている。
心菜(颯真くんが生徒に人気なのは、嬉しいことだけど……なんか素直に喜べない)
モヤモヤする心菜は、コートから目をそらし俯いてしまう。