再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています


私も慌てて降りて駅員さんに事情を説明。そのあと駆け付けた警察官に男は連れていかれた。

それがきっかけで痴漢行為がようやく終わった。


「正義感の強い男の子が千晶を助けてくれたんだな」


私の話を聞いた英介さんがぽつりと呟く。その言葉に同意するように私は頷いた。


「すごく感謝してる。お礼を言いたかったけどすぐにどこかに行っちゃったから言えなくて」


気付いたら姿が見えなくなっていた。一瞬の出来事だったから彼の顔は覚えていない。でも、困っている私を助けてくれた正義感溢れる行動はとても印象に残っている。


「なんだか嫉妬するな、その男の子に」


英介さんの呟くような声が聞こえた。どこか拗ねたような言い方が気になって彼に視線を送る。


「千晶にとってそのときの彼はピンチを救ってくれたヒーローみたいな存在だろ」


ヒーローかぁ……。


「確かに、かっこよかったかも」

「ほらな。だから嫉妬してる」


そう言うと、英介さんは窓の外に視線を投げた。

つまりヤキモチを焼いているってこと?

過去に私を助けてくれた男の人に嫉妬してしまうくらい英介さんは私のことが好きなんだと実感できて、うれしさで頬が緩みそうになる。

すると、英介さんの視線がちらっと私に向かって目が合ったので慌てて表情を戻した。


< 141 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop