再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています


二番目のお姉様は結婚して家を出ているようで、三番目のお姉様は仕事で地方に暮らしているそうだ。

長女の司さんも普段は仕事でアメリカに暮らしているが、たまたま帰国していたので私たちの結婚の挨拶に同席できたらしい。

三人のお姉様は英介さんとは少し歳が離れているそうで、司さんは三十八歳、二番目のお姉様は三十七歳、三番目のお姉様は三十五歳だそうだ。

お母様の話だと長女の司さんは英介さんとは八歳離れているため特にかわいがっていたそうだ。


「赤ちゃんだと思っていた英ちゃんがパパになるのね。感動して泣きそうだわ」


しみじみと呟いた司さんの言葉に深く同意しているのがお父様だ。


「そうだな。甘えん坊だった英介が父親になるんだから感慨深いものがある」

「英介さんは甘えん坊だったんですか?」


向かいの席に座る両親に尋ねるとふたりは同時に頷いた。

隣に座る英介さんが、余計なこと喋るなよと両親をじっと睨んでいるのがおもしろい。

けれどそんな彼の視線を気にすることなくお母様が口を開く。


「そうよ、英ちゃんは甘えん坊でね。幼稚園の頃なんて私と離れたくないって年長になっても泣いてたのよ」

「いつの話をしてるんだよ」


はぁと溜息をこぼす英介さん。


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