再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
「子供たちのためだと思って協力して」
「あっ、えっ、ちょっと待って……」
ひょいと持ち上げられて足が地面から離れた。とっさに加賀美さんの肩に両手を置いてバランスを取る。
視線を下に向けると加賀美さんの顔がすぐそこにあり、思った以上に近い距離にドキッと心臓が跳ねた。
でも、それだけ。
触れられているのに加賀美さんだとやっぱりこわくない。
向かい合わせで抱っこされているのでお互いの体が密着しているのに嫌悪感や拒否反応もない。
やっぱり加賀美さんだと大丈夫なんだ……。
「お姉ちゃん頑張って」
「絶対に取れるって」
男の子たちの声援を受けて私は心を決める。
こうなったらもうやるしかない。必ず風船を取ってみせる。
「加賀美さん。ちゃんと支えていてくださいね」
「もちろん。落とさないからそのまま手を風船に向かって伸ばしてみて」
加賀美さんを信じて彼の肩からそっと片手を離す。その手を風船が引っ掛かっている木の枝に向かって伸ばすと紐の先を掴めた。
「やった! 取れた!」
うれしくてそう叫んだときだった。
「わっ、千晶ちゃんっ」
後ろにバランスを崩してしまい、私を支えている加賀美さんから慌てたような声が聞こえた。
次の瞬間、私の体は後ろに向かって倒れていく。