再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
「えっ、嘘――」
ダメだ、落ちちゃう。
思わず目を瞑ったとき、ふわっとなにかに体を包まれた。
そのあとすぐに軽い衝撃を受けて地面に落ちたとわかったけれど、いつまで経っても痛みはやってこない。
「大丈夫?」
加賀美さんの声が耳元で聞こえて、閉じていた目をゆっくりと開けた。
顔を上に向けると焦ったような加賀美さんの顔がすぐ目の前にある。
「ごめん。落とさないって言ったのに」
加賀美さんの逞しい腕が私の体をぎゅっと抱き締めた。
状況がわからなくて戸惑う。けれど、どうやら落ちるぎりぎりのところで加賀美さんに体を引き寄せられて、彼が私を庇うように抱き締めたまま地面に尻餅をついたらしい。
私は加賀美さんの膝の上に乗っているのであまり衝撃もなく無傷だ。
「私の方こそごめんなさい。加賀美さんは大丈夫ですか」
風船に手が届いたことがうれしくて体のバランスを崩してしまった。
ふたり分の衝撃を受けて地面に尻餅をついた加賀美さんが心配だ。
「俺は平気」
まったく痛くないわけではないのだろう。
加賀美さんは苦笑しながら、腰のあたりを手でさすっている。
すぐに彼の膝から降りて立ち上がった。
加賀美さんも立ち上がったので怪我はしていないようだ。