【コミカライズ連載中】➕SS 雲隠れ王女は冷酷皇太子の腕の中〜あなたに溺愛されても困ります!
 ジルベルトのそばに寄ると、怪訝な面持ちを崩さぬままフェリクスは言った。

「祝宴には出ないと聞いていたんですが。ガルヴァリエ公爵令嬢、ああ、いや……ミラルダが」

 ジルベルトは虚を突かれたように驚いた顔をする。
 同時にフェリクスの背後から澄んだ声がした。

「ご挨拶を申し上げます、皇太子殿下。そして……マリア」

 皆が振り返ると——。
 そこには、麗しく着飾った一人の美しい令嬢が立っていた。


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