【コミカライズ連載中】➕SS 雲隠れ王女は冷酷皇太子の腕の中〜あなたに溺愛されても困ります!

「このアマッ、今そうしてやるよ! お前はクビだ!!」

 頭上に振り上げられた拳に、ぎゅっと目をつむる。
 一秒後の衝撃に耐えるために。

「ぇ…?」

 だがいくら待ってもその衝撃は来ない。目を開けると、店主の真横にもうひとり、背の高い男性が立っていた。

「なかなか度胸があるじゃないか、マリア。良い覚悟だった」

 精悍な眉、翼の睫毛。
 そして、強い意志を放つアイスブルーの瞳——

 店主が振り抜いた拳を片手で難なく受け止めているその青年は、握力だけで店主を跪かせると、

「今の話を始めから聞いていたが、筋はどうやらマリアにありそうだ」

 ——《《ジルベルト》》が、私を庇っていた。

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