ー野に咲く花の冒険譚ー

「ジョン,さらっと怖いことを言わないでくれ。ほら,大丈夫だから」



タルトは斧を掲げ,僕は男をキッと睨み付けた。



「いいな~,俺も懐かしいぜ。お前らみたいなラヴな関係」

「勘違いするな。僕らはただの友人だ」

「そうだな」



タルトは笑いながら僕の頭をわしゃわしゃとかき混ぜる。

その手が僕との身長差を表すようで,僕ははね除けた。

僕だって平均よりは随分と高いはずなのに……

いや,僕だってもう少し日を浴びて育てば伸びたはず。



「そうかあ? 嬢ちゃん,あんま懐く方じゃねぇだろ。そいつは特別なんじゃねぇの?」

「それはそうだ」



僕の返答に,後ろが蒸せる。

振り返って右の眉をあげれば,タルトは何でもないと片手を開いて僕に向けた。
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