再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
家具もアンティーク調ですごく素敵で、センスの良さが際立っている。
あまりに整理整頓された室内を見ると、ここは本当に一人暮らしの男性の部屋なのかと疑いたくなる。


「そこのソファに座って。ビールでいい?」


「あっ、うん。ごめんね」


「謝る必要ない。俺が誘ったんだから」


「そうだけど……急に来てしまったから」


「気にするな。それより、ピザの宅配頼むから何にするか選んで」


瑞は、スマホからメニュー表を私にシェアしてくれた。


「瑞は普段の食事はどうしてるの? 毎日仕事で作るの大変でしょ?」


メニューを見ながら訊ねた。


「ああ、さすがに作るのは無理だな。朝はパンとコーヒーとか。昼は病院の従業員用の食堂。夜は……近くの食堂か、コンビニ。疲れてたら食べない時もある」


確かに、マンションのすぐ近くにおふくろの味が食べられる小さな食堂がある。まあ、あそこなら栄養も取れそうだけど、コンビニや食べずに寝るのは……やっぱり良くないよね。
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